気管支拡張症の原因
気管支拡張症原因は、感染症、気道閉塞(へいそく)、先天性、免疫異常などさまざまです。感染症は原因のなかで最も重要で、気管支・肺胞(はいほう)の発育が盛んな乳幼児期の感染がとくに問題となります。先天性ではインモータイル・シリア症候群があります。これは気道粘膜の線毛系(せんもうけい)に先天異常があるために粘液線毛輸送系の機能不全を起こし、肺感染症を頻発する病気です。
- 呼吸器感染症
百日ぜきまたはクレブシエラ、ブドウ球菌、シュードモナスなどの細菌感染症、アスペルギルスなどの真菌感染症、結核などの抗酸菌感染症:インフルエンザ、アデノウイルス感染症、RSウイルス感染症、はしか(麻疹)などのウイルス感染症、マイコプラズマ感染症。
- 気管支の閉塞
- 異物の吸入
- リンパ節の腫大
- 肺腫瘍
- 粘液栓
- 吸入による損傷:有害な蒸気、ガス、粒子による損傷、胃酸や食べものの吸入
- 遺伝性疾患
- 嚢胞性線維症
- カルタゲナー症候群などの原発性線毛運動障害
- マルファン症候群
- 免疫系の異常、免疫グロブリン欠損症
- 白血球の機能障害
- 補体欠損症
- 関節リウマチや潰瘍性大腸炎などの自己免疫疾患または過剰免疫疾患
- その他の病気
ヘロインなどの薬物乱用、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症、ヤング症候群(閉塞性無精子症など)、リンパ水腫を伴う黄色爪症候群。